書籍紹介: イシューからはじめよー知的生産の「シンプルな本質」ー
最近YouTubeで人気のマコなり社長も社内の推薦図書として挙げているので知っている方も多いと思います。
初版は2010年で少し古い本になりますが、今回は『イシューからはじめよー知的生産の「シンプルな本質」ー』の紹介をします。
目次
1.イシューとはなにか
2.バリューのある仕事をするための手順
3.イシューの見極め:仮説を立てる
4.踏み込んではならない「犬の道」とは
5.結論:がむしゃらに仕事取り組んでは成果は出ない
6.疑問点
1.イシューとはなにか
まずは本書の概要を説明します。
質の高い仕事のことを本書では『バリューのある仕事』と定義し、バリューのある仕事をするために『イシューからはじめよ』と主張しています。
バリューの本質は「イシュー度」と「解の質」の二軸から成り立つとしています。
「イシュー度」とは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」、「解の質」とは「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い」です。
この二軸のどちらも高いことが、バリューのある仕事だとしています。
もうお分かりだと思いますが、解の質を上げることよりもイシュー度を上げることを優先せよ、ということが本書のタイトル『イシューからはじめよ』に表されています。
2.バリューのある仕事をするための手順
本書ではページ数の大部分を使って、バリューのある仕事を成すための以下の各手順について細かに説明しています。
イシューの見極めをする
↓
解の質を高めるためのイシュー分析(2ステップ)
- ストーリーラインづくり
- それに基づく②絵コンテづくり
ストーリーラインづくりは、さらに以下の2つの作業に分かれる。
- イシューを分解すること(サブイシューに個々の仮説を立てる)
- 分解したイシューに基づいてストーリーラインを組み立てること
絵コンテづくりは、ストーリーラインの個々のサブイシューに対して必要になる分析・検証のイメージをまとめる。
絵コンテづくりの3ステップ
- 軸の整理
- イメージの具体化
- データを取る方法の明示
↓
上記が終わってようやく分析・検証(アウトプット)を行う段階に進み、最後にイシューに沿ったメッセージをまとめる。
詳細は本書を直接読んでいただくとして、この記事では個人的に印象深かった部分について話します。
3.イシューの見極め:仮説を立てる
特に印象的だったのは必ず仮説を立てることという部分でした。
なんとなく仕事をやりながら、その仕事の周辺環境(市場とか)が見えてきてから仮説を立てればいいやとか、もしくはそもそも仮説を立てようとすらしていないという方はいませんか?
本書ではその逆で、「強引にでも前倒しで具体的な仮説を立てることが肝心」だとしています。
その理由の一つとして、どのレベルまで情報を集めたり分析したりすることができるが挙げられています。
この理由を読んで、仮説を立てることで時間を有意義に(≒生産的に)過ごすことができるんだ、と僕は気づかされました。
例えば、仕事で調べ物をしていて、ネットサーフィンをするようについつい調べることに多くの時間を費やしていませんか?
仮説を立てることで、必要な情報が分かる→不要な情報収集をしなくなるというシンプルな理屈なので、ぜひ心がけていきたいです。
4.踏み込んではならない「犬の道」とは
バリューのある仕事をして世の中に意味のあるインパクトを与えるためには、絶対に踏み込んではならない「犬の道」があります。
犬の道とは、一心不乱に大量の仕事をしてイシュー度と解の質が高い、バリューのある仕事の領域に到達しようとすることです。
しかし、犬の道を通っていてはバリューのある仕事にはたどり着けません。
本書では次のように説明しています。
「イシュー度」の低い問題にどれだけたくさん取り組んで必死に解を出したところで、最終的なバリューは上がらず、疲弊していくだけだ。(同書 踏み込んではならない「犬の道」より)
頭を使ってイシュー度の高い問題に取り組む訓練をしないといつまで経ってもバリューのある仕事をしてイシュー度の低い仕事の解の質をいくら上げても、得られる成果は低くなります。
5.結論:がむしゃらに仕事取り組んでは成果は出ない
僕のバイブル的な本である『エッセンシャル思考』と根本は同じだと思いました。(エッセンシャル思考のAmazonリンクは下に貼っておきます)
成果に結びつく本当に重要なこと(仕事に限らず)は少ないので、余計なことに体力や時間を費やさないで、本当に重要なことに注力するべきだということです。
みなさんも気付いたらあれもこれもといろんな仕事に取り組んでいたりしませんか?
僕もそういう状態に陥ることがよくあるので、少しずつ矯正したいです。
6.疑問点
先ほど取り上げたように、「犬の道」はがむしゃらに仕事に取り組んで、解の質を上げてからイシュー度を上げるアプローチです。
ですが、がむしゃらに仕事をやることが、なぜ「解の質を上げる」→「イシュー度を上げる」のルートを辿るという解釈になるのかが説明がなく、腑に落ちない感じがありました。
yamaday0uを応援お願いします!あなたの1クリックが励みになります。
>> にほんブログ村