病気の7割は腸を健康にすれば治せる?『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい(原題:Eat Dirt)』
やまだゆう(@yamaday0u)です。
今回はこのブログではじめての「健康」がテーマです。
この記事は、『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい(原題:Eat Dirt)』の内容の説明になります。
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本書との出会い
本書の原題は『Eat Dirt』で「土を食べろ」という印象的なタイトルです。
2016年にたまたまネットのコラムで本書の存在を知り、清潔すぎる環境が身体の不調の原因であると紹介されていたのが非常に面白くて、読みたい!と思っていたのですが、英語の書籍なので読むハードルが高くて断念してました。
ところが昨年(2020年)1月頃にふと思い出してネット調べてみたら翻訳本が出ているじゃないか!と即決で購入して読みました。
こんな感じで、個人的にちょっと思い出がある書籍なので、この記事含めて何回かに分けてシリーズで本書を紹介したいと思います。
リーキーガット(Leaky Gut)とは
リーキーガット(Leaky Gut)という言葉を聞いたことはありますか?
直訳すると「腸漏れ」という意味です。
これだけだとさっぱり意味がわからないと思うので、リーキーガット症候群(腸管浸漏症候群というらしい)について素人的に簡単に言うと、
腸壁が破壊されて本来腸壁を通ることのない腸内細菌や食物の粒子が腸管から漏れ出てしまう状態です。
この状態の何が問題かというと、この状態が慢性化すると、腸管から血流へ侵入してきた粒子に対して血流内の免疫システムが働き、全身性炎症を起こしてしまうことです。
本書ではこんな感じで説明されています。
通常は、きちんと制御された細胞間の結合がゲートとして機能し、望ましくない分子が血流に入り込むのを防いでいる。ところが腸壁が弱ってくると、このバリア・ゲートが開き、長いあいだ開いたままになってしまう。そのため毒素や雑菌、そして未消化の食物粒子が直接血流に流れ込み、体中をめぐってしまうのだ。
(中略)
このように様々な菌が漏れ出すと、免疫システムはそれを外敵とみなして抗原を排出し、侵入者の効力を弱めようとする。それはそれでいいのだが、リーキーガット症状が慢性化すると、そういった漏れ出した菌が有害になってくる可能性がある。つまり、リーキーガット症状が、局所的で一時的な消化機能の悪化ではなく全身の症候群となり、重大で広範囲、しかも恐ろしい健康問題につながる可能性があるのだ。全身の炎症反応とは、免疫システムが自身を守ろうとして「オン」状態に固定され、入ってくるすべてのものに対して攻撃をしかける状態だ。そうなると、生涯にわたる自己免疫症状を発症させてしまうリスクを負うことになる。(『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい』より引用)
言葉だけではイメージが湧かないと思うので、リーキーガットについてイメージ図と一緒に紹介している企業のページがあったので、リンクを貼っておきます。
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健康に対する腸の役割
本書を読んでいる中で、身体を健康な状態に保つために腸が担っている役割がすごいと思う記述がありました。
人間の消化管の表面積は、約200平方メートルと言われている。これはテニスコートの広さとほぼ同様である。この消化器官は、私たちを病気や汚染から守ってくれる重要な免疫バリアだ。
(中略)
この利口な腸内壁に課せられた仕事はなかなかややこしい。人体組織から腸の内容物を区別し、栄養素の吸収を巧みにさばき、腸内微生物集団と粘膜免疫系の間の相互作用を調節しなければならないのだ。こうした相互調節作用と外来からの侵入者を除外したりやっつけたりする作用の中で、腸の内壁の担当する仕事は、事実上、ヒト免疫系全体の70パーセントを占めている。(『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい』より引用)
この記事のタイトルの「7割」というのは最後の一文から取ってます。
腸はただ食べ物を消化して栄養を吸収するだけの消化器官というわけではないのです。
本書でも「腸は単なる食物加工センターではなく、健康そのものをつかさどるセンター」であると主張しています。
リーキーガットと関連性のある病気
(mohamed HassanによるPixabayからの画像)
先ほど、リーキーガットによって全身性炎症が引き起こされると書きましたが、
本書の中で、『クリニカル・ガストロエンテロロジー&ヘパトロジー』(ClinicalGastroenterologyandHepathology)や『ガット』(Gut)のような雑誌に公表された研究によれば、次のリストにあるような症状や病との関連付けられていると紹介されています。
- アルツハイマー病
- 不安とうつ
- ガス、膨満感、消化器痛
- メタボリックシンドローム
- 偏頭痛
- 皮膚の炎症(湿疹やにきびなど)
- 様々なアレルギーや食物過敏 etc…
リーキーガットをを治すことでこれらの病気を克服できる可能性があるわけですね。
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リーキーガットが引き起こされる5つの原因
ここまでリーキーガットの概要と腸の役割、関連性のある病気について見てきました。
では、なぜリーキーガットが引き起こされるのか?
本書ではリーキーガットが引き起こされる原因として次の5つを挙げています。
- 食物供給の質の荒廃(食べもの)
- 絶えざる細菌との戦い(除菌)
- 環境毒素の増加(環境毒素)
- 現代生活における圧倒的なストレス(ストレス)
- 薬の過剰使用(抗生物質)
これらの原因についてはまた次回以降の記事にまとめて紹介したいと思います。
リーキーガットを防ぐ戦略によって得られる効果
本書で紹介されている戦略を実行すれば、リーキーガットの罹患リスクを大幅に下げられる上に、次のような変化も感じられます。
- 活力が高まる。
- 消化機能の回復。
- 輝くような健康的な肌。
- 鼻詰まりの解消やアレルギー症状の抑制。
- 関節の痛みの解消。
- 明瞭な思考や集中力。
- 自分の体や自身に対する自信が出てくる。
- 代謝の増加(および体重減少)。
- ホルモンバランスの安定。
- 感情の起伏の減少。
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まとめ
ここまで紹介してきた内容は、本書の序盤の部分だけです。
これだけでもかなり興味のそそられる内容だと思いませんか?
ぜひとも『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい』をご自身で読んでみて欲しいのですが、もともと米国の書籍なので、内容は具体例ばかりのため冗長で、全体像を理解しにくいです。
なのでこのブログでなんとかわかりやすくかみ砕いて解説していきたいと思っているので、また読んでもらえれば嬉しいです。
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