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現代の食事は腸に厳しすぎる?『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい(原題:Eat Dirt)』

Book Review

やまだゆう(@yamaday0u)です。

今回は、前回の記事:病気の7割は腸を健康にすれば治せる?『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい(原題:Eat Dirt)』のシリーズです。

前回の記事の中で、リーキーガットが引き起こされる原因として次の5つを紹介しました。

  • 食物供給の質の荒廃(食べもの)
  • 絶えざる細菌との戦い(除菌)
  • 環境毒素の増加(環境毒素)
  • 現代生活における圧倒的なストレス(ストレス)
  • 薬の過剰使用(抗生物質)

このうち1つ目の「食物供給の質の荒廃(食べもの)」について深掘りしてきます。

この記事は、『すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい』のPART2, Chapter5「人は何を食べるかで決まる」の内容をベースにしています。

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結論:ココナッツorアーモンド系の食品に替えれば食生活は改善する

先にこの章の結論を言ってしまうとこれです。

この章では腸を傷つける食べ物の中でも、主犯格ともいうべきものとして以下の4点を取り上げていました。

  • ミルク
  • 小麦(粉)
  • キャノーラ油や植物油
  • 砂糖

1.ミルクが健康に良いとは言えない

乳製品は、動物の健康とミルクの加工方法によって、世界で最も健康的な食物に分類されたり、あるいは逆に最も健康に良くない食物にも分類されたりします。

たとえば抗生物質を投与され続けている乳牛の乳製品は、取り続けてしまうと体内で抗生物質耐性を作り出す役割を果たしてしまいます。

また従来の乳製品のほとんどは低温殺菌処理をされており、そのために必須の酵素やプロバイオティクスが破壊され、必須アミノ酸を変質させる。

また、市販されているミルクのほとんどは均質化されています。

ホモジナイズ(均質化)
牛乳の乳脂肪分を細かくすることです。ホモジナイザー(均質機)という機械で牛乳を細かいすき間から高圧で押し出すことによって脂肪球を直径2 マイクロメーター( 1 μm=1/1000 mm)以下に小さくします。これをホモジナイズ(均質化)といいます。
日本乳業協会HPより

主に消化吸収を良くすることを目的に均質化処理がされているらしいのですが、均質化処理により脂肪は酸化し、フリーラジカルが作り出されてしまいます。

フリーラジカル
通常はペアを組んでいる電子が不対になって反応性が高く不安定な原子・分子団。体内では有害な作用をもたらします。
医療法人クレモナ会ティーエムクリニックHPより

フリーラジカルは、免疫システムを弱めることがわかっている不安定酸素分子で、結果として腸の炎症をおこし、リーキーガットの原因にもなります。

というわけで従来のミルク(本書ではこう表現されていますが、「牛乳」と読み替えて差し支えないと思います)は健康の面では不安があります。

そこで本書では以下の代替品を提案しています。

ヤギや羊の発酵乳

ヤギや羊の生の乳製品にはプロバイオティクス、オメガ3脂肪酸、タンパク質、カルシウム、マグネシム、そしてビタミンK2が含まれています。

またヤギのミルクに含まれる脂肪酸は簡単に燃焼されてエネルギーとなるため、脂肪として蓄積されません。

こういった脂肪酸はコレステロールを下げる働きをし、心臓血管系の疾患や腸障害などの症状に有効であることがわかっています。

ココナッツミルク

ココナッツミルクにはラウリン酸が含まれています。

ラウリン酸は有益な中鎖脂肪酸の一種で、体に吸収されやすくエネルギーになります。

またココナッツミルクの脂肪酸は飽和脂肪酸であるにもかかわらず、コレステロール値を下げ、血圧を改善し、心臓発作や脳卒中を防ぐ働きをします。

アーモンドミルク

コップ1杯のアーモンドミルクには、1日に摂るべきビタミンEの推奨量の50パーセントが含まれています。

ビタミンEは肌の健康に不可欠な抗酸化剤だ。(中略)アーモンドミルクにはアミノ酸Lアルギニンが多く含まれ、これは健康的に筋肉をつけようとしている人にとってはとても有効な成分だ。

ぼくは、市販で手に入れやすいアーモンドミルクを飲むようにしています。

ぼくが購入しているアーモンドミルクのAmazonリンクを貼っておきます。

アーモンド効果

市販の牛乳と比べると量あたりの単価は2〜3倍くらいするので、これまで牛乳を飲まれていた方には高く感じると思います。

ちなみにアーモンド効果の栄養成分表示を見ると、コップ1杯(200ml)に含まれるビタミンEは10mgと記載されていました。

一方、厚生労働省eJIM(イージム:「統合医療」情報発信サイト)によると成人の1日の平均摂取推奨量は15mgとされています。

総合するとアーモンド効果をコップ1杯飲むことで、推奨量の7割弱を摂取できる計算です。

本書で語られていたことはあながち間違いではなさそうです。

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2.現代の小麦が肥満の理由


Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像)

ぼくたちが食べている小麦は、ご先祖様たちが食べていたものは似ても似つかないものになっています。

産出量を増やすためハイブリッド化された結果、栄養価は下がり、代わりに体重を増やす炭水化物や、グルテンフィチン酸アミロペクチンが増えました。

グルテン

人間はグルテンを完全に分解し吸収する特定の酵素を持っていないため、消化されなかったタンパク質の大きな塊が小腸に入り、そこでほかの有益な栄養素の迅速な吸収を妨げ、消化ストレスを起こして疲労感につながったりします。

免疫システムはグルテンを異物として一斉に反応し、その反応の中で腸壁に副次的被害を与え、結果ゾヌリンが腸壁の密着結合部分を解く完璧な条件を作り出してしまうのだ。

またグルテン分子は腸の中を端から端まで進み、様々な病や消化系障害を引き起こしていく。

グルテンが腸内に接触するとゾヌリンというタンパク質が分泌される。ゾヌリンは腸壁の密着結合を開閉する信号を送るタンパク質の一種

フィチン酸

カルシウム、マグネシウム、鉄、銅、亜鉛などの吸収を妨げます。

アミロペクチン

他の炭水化物より早く血糖値を上げてしまうため(悪い意味で)「スーパー炭水化物」と言われる。

 

本書で紹介されている小麦粉の代替品は以下の通りです。

ココナッツ粉とアーモンド粉

ココナッツ粉は食物繊維、タンパク質、健康的な脂が多く含まれています。

また栄養素の濃度が高く、コレステロール値の高い人たちの悪玉コレステロールLDL値を下げるのに役立つことが明らかになっています。

アーモンド粉は食物繊維、タンパク質、ミネラルを多く含んでいます。

ぼくは油を使った料理をしないのでこのあたりの代替品は買っていません。

3.キャノーラ油や植物油にも健康障害がある

これらの油に健康障害がある理由は2つあります。

  • キャノーラ油や植物油の90%以上は遺伝子組み換えであることが多い
  • 植物油は部分的硬化油

部分的硬化油は水酸化処理(水素添加)という処理がされていますが、この処理によってトランス脂肪酸が生み出されることがあります。

トランス脂肪酸は血中の脂肪の一種トリグリセリドを増やすことから、心臓に害を与えるものとされています。

トリグリセリドはエネルギーを得るために必要ですが、多すぎると心臓血管系の病のリスクを高めます。

硬化脂肪はがん、糖尿病、肥満、視力低下などの健康障害に関連しているそうです。

またコーン油、サフラワー油(ベニバナ油)、ヒマワリ油、大豆油などの植物油に含まれているオメガ6脂肪酸は、誤った量を使うと、腸の内壁に炎症を起こし、リーキーガットを引き起こしてしまいます。

これらの油の代替品は以下の通りです。

エキストラバージン・ココナッツ油、オリーブ油、アマニ油

エキストラバージン・ココナッツ油は世界で最も健康的で、最も汎用性の高い未処理油の1つで、加熱しても変質しないため、安心して調理に使えると、本書で絶賛されています。

ココナッツ油に含まれるラウリン酸は特別な構造を持つため体内で吸収されやすいです。

ラウリン酸が一旦吸収されるとモノラウリンに変化するのですが、これは人間の母乳、ココナッツミルクそしてココナッツ油に見られる化合物です。

モノラウリンは、ウイルス、微生物、細菌などへの耐性を持つものとして知られています。

先述のとおりぼくは油を使った料理をしないので、調理用の油は購入していないのですが、顔や身体の保湿用にココナッツオイルを購入しています。

ぼくが使っているココナッツオイルのAmazonリンクを貼っておきます。

エクストラバージン ココナッツオイル

量は十分で、風呂上がりに毎日使用しても半年弱ほど使えました。

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4.砂糖はダメ

砂糖が健康に良くないことは誰もが知っていることだと思います。

糖はインスリンの急激な増加の原因となり、脂肪の蓄積を促します。

また糖分の摂り過ぎは、たとえ太り過ぎでなくても、心臓疾患で死ぬリスクを高めます。

ハチミツを摂ろう

本書では砂糖の代替品としてハチミツが提案されています。

ハチミツには抗酸化物質やミネラル、ビタミン類が含まれています。

また先述のフリーラジカルの活動を中和する働きもあるそうです。

さらに糖と違って血糖値の急激な上昇やインスリンの増加を引き起こしません。

人工甘味料は避けたい

サッカリン、アスパルテーム、スクラロースなどの人工甘味料は頭痛や偏頭痛、心臓血管疾患や2型糖尿病など様々な症状を引き起こすとされています。

がんのリスクまであるそうです。

ぼくが好きなコカコーラ・ゼロにも人工甘味料のスクラロースが含まれているので、飲む頻度と量を減らそうと思います…

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