2016年12月読了本
まずご紹介するのは『GOSICK GREEN』。
新大陸編の第4弾です。
舞台は主人公のヴィクトリカと久城が新大陸に辿り着いて2日目のニューヨーク、セントラルパークです。
前作『GOSICK PINK』で新大陸1日目に事件に巻き込まれたのに、翌日も事件に出くわす巻き込まれ体質な二人。
相変わらず描写に無駄がなく、前半に出てきた伏線をしっかり回収しています。「あの話も関係あったのか」と毎度感心させられます。
ただ、アメリカンなやりとりがちょっとうっとうしく感じることも多々あり。それが非日常的で面白くあるポイントなのでしょうが、私は苦手でした。
個人的に気に入ったのが、各章の間にお札の目線で描いたショートストーリーです。
お札の人生ってこんな感じなのかと興味深く読めました。
ここまで3作目→4作目→1作目→2作目という時系列で進んでいるGOSICK新大陸編。
今後も期待して続編を待ちます。
続いて紹介するのは初夏の頃にまとめ買いして読んでいなかった『ふたりは〜』シリーズ。絵本です。
表紙のカエルのイラストに惹かれて大人買いしました。
お互いを非常に大事に思っている友達同士のがまくんとかえるくんの日常を描いています。
なんてことない絵本なのですが、「ころす」という物騒な単語が出るのは珍しいなと思いました。
何も考えずにさくさく読めるので、気分転換で読んでみるのもいいと思います。
12月最初に読んだのはちきりん氏の新著『自分の時間を取り戻そう ーゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』です。※写真のアップロードの関係で上2冊と順番が前後しました。
政府が働き方改革を進める中で注目されている「生産性」がテーマの本です。
本書で筆者が紹介している生産性を高める具体的な方法は「時間を制限すること」。
たとえば何カ月も先の休みの予定を取ってしまい、その休みをキャンセルしないために限られた時間で仕事を終わらせるために知恵を絞るのだとのこと。
私は残業しないで働くことをモットーにしていますが、週に1,2日は30分〜1時間程度の残業してしまいます。
1時間以上残業してしまったときに実感するのですが、定時まではなんとか仕事を終わらせて帰宅しようと猛スピードでこなすのですが、残業が1時間を越えると集中力が切れるのに加えて「仕事が終わるまで頑張ろう」と、あと何分で仕事を終わらせるかという意識が希薄になってしまうのです。気をつけなければいけませんね。
もう一つ、本書を読んで面白いなと思ったのは学習曲線です。
ある物事を学ぼうと思った時、全体の8割は2割の時間で学ぶことができる、いわば「生産性の高い」状況にあります。
しかし、そこから10割の出来まで持っていくには今までの4倍(8割)の時間を要する、「生産性の低い」状況になります。
「多趣味な人」というのはどちらかといえば「物事が長く続かない人」というマイナスなイメージがあると思います。
しかし職人やプロを目指すのでなく、趣味のレベルでいいという人は、上述の生産性の高い状況で物事を学び・楽しみ、また別の物事に挑戦するのも良いと、ちきりん氏は主張しています。
この主張には非常に強い感銘を受けました。今までの自分にはなかった新しい視点を授けてくれたと思っています。
最後はデービッド・アトキンソン氏の新著『新・所得倍増論』。またもや生産性に関わる書籍です。
求めるままに本を買っていたら今月の読書テーマは「生産性」になっていました笑
ちきりん氏の本が個人の生活レベルでの「生産性」を焦点を当てているのに対し、こちらは一国の経済レベルの「生産性」をテーマにしています。
著者は日本が世界第3位の経済大国でいる理由やバブル期の高度経済成長は人口(増加)が大きな要因であると指摘しています。
そして日本の経済を「一人当たり」の数値に注目して、日本の生産性は先進国最悪であり、逆にいえば日本経済はまだまだ伸びしろがあるというのです。
この本で印象的だったのは、業務の効率化は経営者の仕事であって労働者自らが高めるものではないという筆者の主張です。
また「労働者にも経営者の視点を」と言うなら、経営者相当の給料をあげなければおかしいと一蹴しています。
日本の生産性が上がらないのは経営者の責任という主張は読んでいてスカッとしました笑
元アナリストということもあり、主張には全て数字的な裏付けがあり、非常に理解しやすい内容となっています。
ぜひ、皆様にも読んでほしい一冊です。
今月もありがとうございました。
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